未来を育む会について
当会は、震災と原発事故による人類未曾有の出来事を体験した福島の子どもと家族が、この危機を克服し心身ともに健康で明るい未来を育むことができるようにと、現地でともに暮らす支援者たち(臨床心理士、保育士、小児科医、看護師など)が結集した団体です。
これまで理事長の成井香苗をはじめ支援者メンバーたちは、福島県臨床心理士会東日本大震災対策プロジェクトとして日本ユニセフ協会の委託を受け、子どもたちの育ちを守るため乳幼児を抱える家族支援として、「親子遊びと親ミーティング」の支援を展開してきました。
それは、放射能汚染の不安のため外に出られない親子のストレスを緩和し、こうした中での子育てを少しでも自信を持って安定して行えるように支えあう地域の仲間づくりでもありました。
また同上プロジェクトは、私立保育園・幼稚園、学校に、福島県私学法人課からの委託を受け、緊急時スクールカウンセラーを派遣し、乳幼児、児童生徒のPTSD予防やストレスマネジメントといった心のケアに貢献してきました。
しかし福島県の現状は、緊急時対応ではなく見通しがもてず長期化する避難生活や、帰還者の生活再適応、避難しないまでも曖昧な不安の中を暮らす子どもと家族の支援を、長期に継続的・安定的に行うことが求められています。
そこで今後も継続的に実施するためには新たな枠組みが必要となり、これまで活動してきたメンバーに加えて、郡山市子どものケアプロジェクト・マネージャーでもある菊池信太郎小児科医、災害支援のスペシャリスト冨永良喜兵庫教育大教授が加わり本会を立ち上げました。
「ハートフルハート未来を育む会」は、今後これまでの上記対策プロジェクトの支援を引き継ぎ、「親子遊びと親ミーティング」の支援に加え、自治体の要請に基づく心のケアチームの派遣や、放射能低線量被ばくの不安を抱える子ども一人ひとりの体の健康(発育や運動機能を含むフィジカル面)と心の健康(メンタル面)をトータルにケアできる健康増進プログラムを実施する「健康増進・元気アップ事業」を行っていきます。
未来の福島を担う子どもたちのこころと体を育むために寄与する非営利の活動団体です。
2013年3月2日放送されたNHK「ニュース深読み」では子供への復興支援代表として出演するなど多数のテレビ番組にも出演